空き家をお持ちの方なら、ふと「空き家の火災」について不安になるときがありませんか。
近年、空き家が急速的に増加しており、とくに空気が乾燥する冬に空き家の火災が多発しております。
空き家をお持ちの方も「自分が住んでいる家についてはきちんと火災対策しているが、空き家については何もしていない」という方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、空き家の火災の原因や対策、また火災となった際の責任について解説しています。
空き家をお持ちの方は、ぜひ空き家の火災対策に活かしてみてください。
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空き家火災の対策をするには、まず火災の原因を知っておきましょう。
空き家が火災となる原因は、主に以下の3つが挙げられます。
●タバコのポイ捨て
●設備系のトラブル
●放火
それでは順番に解説します。
タバコのポイ捨て
まず考えられるのがタバコのポイ捨てです。
空き家が多いエリアは、土地代も安く庭が広い傾向にあり、敷地内の手入れが不十分だと雑草が生え放題になってしまいます。
都市部に住んでいるが地方に空き家を所有している方も多く、こまめに管理ができていない空き家が多いです。
手入れができていない庭にタバコのポイ捨てをされてしまうと、たちまち火災の原因になってしまうでしょう。
設備系のトラブル
次に気を付けたいのが設備系のトラブルです。
たとえば、ガス配管の劣化によるガス漏れも火災の原因1つです。
きちんとガスの供給を止めていないと配管の劣化部からガス漏れが発生する恐れがあります。
地方ならプロパンガスを使用していることが多く、プロパンガスは各住戸にガスボンベを設置するので、火災となった場合の規模が大きくなるというリスクもありますので注意が必要です。
またガス漏れ以外にも配線機器類の劣化も火災の原因です。
家電をコンセントに差したままの状態で放っておくと、ほこりなどに引火し火災になる場合があります。
ネズミなどの害虫が配線をかじり、そこから引火する場合もありますので、こまめな掃除や換気などの管理が必要でしょう。
放火
実は空き家の火災の原因でもっとも多いのが「放火」です。
消防庁によると、火災の出火原因のなかで放火が19年連続1位となっております。
では、どのような空き家が放火の被害を受けやすいのでしょうか。
放火の被害を受けやすい空き家の特徴を解説します。
人が住んでいる気配がない
人が住んでいないことが周りからでもわかるような空き家は放火に狙われやすいです。
もちろん空き家なので人が住んでいないのは仕方がありませんが、定期的に電気を付けるなどの対策が必要です。
とくに周囲から家の様子がわかるような配置の空き家は、心理的に放火をしやすいので注意しましょう。
近隣に家がなく、人の気配が少ない
周りにも空き家が多く、人の気配が少ないエリアは放火に遭いやすいです。
またそういった人の気配が少ないエリアは、街灯も少なく人目に付きにくいので放火犯からすると放火しやすい環境です。
放火の多くは、夕方や夜中に発生します。
人の気配が少なく、周りが暗いようなエリアに空き家をお持ちの方は、注意しましょう。
門扉がなく、ドアや窓が施錠されていない
実は放火の多くは、建物周りではなく内部から発生します。
わざわざ空き家内に侵入して、放火するということです。
そのため普段から施錠しておらず、空き家内に容易に侵入できるようになっていると放火に遭いやすいので注意しましょう。
「空き家で取られるものがない」と言っても、きちんと施錠が必要です。
空き家の火災対策とは?
では、空き家の火災に対してどのような対策を取れば良いのでしょうか。
具体的な空き家の火災対策をご紹介します。
人感センサー付きライトで周囲を明るくする
人感センサー付きライトを設置して、周囲を明るくするだけで放火の抑止となります。
玄関周りだけでなく、窓やベランダなどのように侵入できそうな場所には、人感センサー付きライトで明るくなるようにしておくことがおすすめです。
人感センサー付きライトには乾電池式や太陽光充電式などさまざまな種類がありますので、自分に合ったライトを設置すると良いでしょう。
戸締りや管理を徹底する
空き家で取られるものがないと言っても、きちんと施錠しておくことが必要です。
可能なら防犯カメラを設置し,遠隔でチェックできるようにしておくことも良いでしょう。
また定期的に掃除や草刈り、換気などの管理も必要です。
空き家火災の原因は、放火だけでなく管理不足の場合もあるので、掃除や換気などは定期的におこないましょう。
「遠方に住んでいるため、管理が難しい」という方は、すべて自分でしようとせず管理会社への委託もおすすめです。
管理人の存在を示す
所有者や管理会社が不明な空き家ほど放火に狙われやすくなります。
目立つ場所に所有者や管理会社の存在を示す看板などを掲示しておくだけで、放火の抑止に繋がります。
また庭の手入れができていなかったり、郵便ポストのチラシを溜めていたりすると「人が住んでいない」と周囲に知らせているようなものです。
管理ができていない空き家ほど、放火に狙われやすいので注意しましょう。
定期的に管理会社やご近所さんに出入りしてもらい、人の出入りがあることをアピールするのもおすすめです。
ご近所さんに連絡をお願いする
相続で得た空き家などの場合、親とご近所さんと仲が良く、協力してくれることも多いです。
不審者が家の前でうろついているといった情報があれば、連絡してもらえるように依頼しておきましょう。
また郵便ポストや家の周りの管理などをお願いできる可能性もありますので、相談してみる価値ありです。
空き家が火災になった際の責任とは?
それでは、実際に火災が発生した場合はどのような責任が発生するのでしょうか。
空き家が火災となった場合の責任は、火災の原因が「失火」か「放火」かによって異なります。
順番に解説します。
失火による火災の場合
失火責任法では、火災の原因が失火による場合、近隣への損害賠償を免除するように定められています。
この失火責任法が定まった背景には「自宅が火災に遭った方が近隣の損害賠償までできない」という意見があったようです。
とはいえ、失火者に重大な過失、つまり「重過失」がある場合、そうとは限りません。
火災の原因が所有者の重過失によると判断されてしまうと、近隣への損害賠償を負う必要があります。
たとえば、漏電やガス漏れなどの設備系トラブルによる火災が発生した場合、所有者の重過失であると判断され、損害賠償責任を負う可能性があるため注意が必要です。
明らかに対策が必要な空き家に対して、対策を取らず放置しているようでは、所有者の重過失として判断される可能性が高くなるでしょう。
放火による火災の場合
放火による火災は第三者の故意によるものであり、基本的に所有者が責任を負うことはありません。
しかし、放火であっても「失火による火災」と同様に所有者に重過失がある場合は、損害賠償責任を問われる恐れがあります。
たとえば、空き家の施錠や管理が不十分であり、だれでも入れるような状態だと「容易に放火ができる環境」と判断されてしまいます。
そうなると放火による火災にもかかわらず、所有者が責任を負う恐れがありますので、空き家の管理はきちんとおこないましょう。
まとめ
空き家の火災の原因は、設備系のトラブルやタバコのポイ捨てなどもありますが、放火がもっとも多い原因です。
空き家の管理不足だけでなく、放火が火災の原因であっても所有者に重過失が認められる場合は、責任が発生する恐れがあります。
空き家の定期的な管理や人感センサー付きライトの設置、ご近所さんや管理会社への依頼など対策を取って、空き家の火災を防ぎましょう。
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