地上にある土地の広さだけでは間取りが足りない、地下という特徴を活かした空間の部屋がほしいという願いを叶える地下室は、冒険心をかき立てる秘密基地のようなものです。
しかし、特徴的な部屋というだけあって、普通に売却しようとしても買い手が見つかりにくくなっています。
そこで今回は、地下室付き家の売却が難しい理由やメリット、方法について解説します。
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弊社へのお問い合わせはこちら地下室付きの家の売却が難しい3つの原因とは?
趣味の部屋や書斎としての利用もできる地下室ですが、地下室付きの家を売却するのは意外と難しいとされる3つの原因があります。
地下室があるだけで物件価格が高くなりやすい
秘密基地のような地下室付きの家は、地面の下にも部屋があるというだけで冒険心を刺激する物件ではありますが、同じ間取りの物件に比べて価格が高いです。
建築費用は新築一戸建てが一棟建てられるほどの金額となることが多く、一般的には地下室を設けるには約1,000万円もの費用がかかると言われています。
そのため、中古物件だったとしても物件の価格は似た間取りの物件と比較すると高くなってしまうことから、売却が難しいとされる原因の1つです。
中古物件を探している方は、できるだけ綺麗で安い物件を探すため、地下室付きの家は金銭的に折り合いがつきにくいと言えるでしょう。
湿気・通気性を適切に管理し続けるのが難しい
地下室ならではの管理の難しさも売却を困難にさせる原因の1つとなっており、湿気や通気性への適切な対応は慣れていないと困難です。
地上にある部屋と比べると、風通しや日当たりが悪くなってしまうので、地下室には湿気が溜まりやすくなります。
適切な管理をし続けなければ、地下室は結露やカビでいっぱいになり、建物全体への悪影響になるケースも考えられるでしょう。
また、雨が多い・地盤が緩いなどの特徴を持つ土地では、地下室に雨水が浸水してくる可能性があるため、地下室を作る際にきちんと対策を講じておかないと綺麗な状態を維持するのも困難です。
利用したい目的がない?需要そのものが少ない
地下室付きの家では、一般的な住宅では楽しめないことを実行できる夢の住まいとなりえますが、売却するには同じように地下室を求めている買主を探さなくてはなりません。
ピアノやギターなどの楽器を弾く趣味がある、音響設備を充実させたホームシアターがほしいなどの利用目的がないと、あえて地下に部屋を作りたいとなるケースは少ないです。
そうなると、中古市場のなかでも需要そのものが少なくなるため、地下室付きの家を探しているという買主を見つけるのは難しいでしょう。
売却しやすい利点とは?地下室付きの家の3つのメリット
理想の家を探す際、自分がどんな暮らしをしたいのかを具体的にすると良いとされますが、その最たるものが趣味です。
自分の趣味を自宅で十分に楽しめるのか、家族や近隣に迷惑をかけずに楽しむにはと考えた末に、地下室付きの家に辿り着きます。
こだわりの大音響を楽しめる音楽系の趣味の部屋
音にこだわる方は、窓や壁から伝わる外部の音をどれだけ遮断できるか、そして上質な音をどれだけの音量で響かせることができるかにこだわるのではないでしょうか。
音を響かせる趣味と言えば、ピアノやバイオリン、ギターやドラムなどの楽器を弾くことや、大音響の迫力を楽しむホームシアターなどが挙げられます。
これらの趣味に共通することは、自分が求める音質を大音量で響かせて、周りに迷惑をかけずに楽しむことです。
地下室付きの家ならば、防音性のメリットを最大限に活かし、周りに迷惑をかけずに迫力のある音を響かせることができます。
温度管理がしやすい地下室のワインセラー
湿気と通気性が悪い地下室ですが、窓がなければ直射日光に当たることがなく、温度変化しにくい部屋となるため、厳しい温度管理が必要なワインセラーにはピッタリです。
ワイン好きな方は、ワイン専用の冷蔵庫を購入して大切なワインにピッタリの温度で管理していますが、部屋ごと管理できれば購入できる本数を増やせます。
地下室が丸ごと大好きなワインで埋め尽くすことができたのなら、ワイン好きな方にとっては至福の部屋となるでしょう。
広さやほかの部屋との行き来のしやすさよりも、利用目的に適した環境を作り出しやすい点が、地下室の強みと言えます。
一般的な家よりも基礎が深くなるので耐震性が高い
地震大国日本では、耐震性の基準を改めて地震に強い建物を増やしていく方針がとられていますが、意外にも地下室付きの家は耐震性が高いことを知っていましたか?
一般的には、地上に居住スペースを建てるので硬い地盤に杭を打ち込むなどして基礎工事をおこない、地震の揺れに対抗します。
しかし、地下室付きの家では、地下室がある高さだけさらに深く地面に沈み込んでいるため、地下室のない家よりも揺れに強い家となるのです。
これまでも日本は何度も大きな震災に見舞われ、これからも大きな地震が起きることが想定されており、地震に強い住まいは何よりも大きなメリットとなるでしょう。
地下室付きの家の売却戦略!売却するための3つの方法
メリットもデメリットもある地下室付きの家は、どうしたらスムーズに売却することができるのか、それには3つの方法が考えられます。
地下室の使い道・メリットをアピールする方法
定番ですがもっとも損失の少ない方法は、地下室の有効な使い道やメリットをアピールして、妥当な価格で売却することです。
日本では地下室がある住まいは一般的ではないため、地面の下にある部屋の特徴やメリットを知らない方は多いでしょう。
どういう使い道があるのか、どのようなメリットがあるのかをアピールすることで、買主に暮らしを具体的にイメージさせ、購入への意欲を高めてもらいます。
この方法では、売主は家を売却するためのリフォームなどの費用を捻出する必要がなく、買主は地下室という新しい部屋の使い道を知ることができ、お互いに納得した売買となるでしょう。
利益ギリギリまで物件価格を下げる方法
地下室付きの家は、一般的な間取りの物件と比べると割高に見えてしまう価格となるため、買い手が見つかりにくいデメリットがあります。
そのデメリットを覆すには、物件の価格を利益が出せるギリギリまで下げて売却する方法が、もっとも効果的です。
価格が下がれば購入希望者の目に留まりやすくなるので、たくさんの希望者のなかから条件の合う方と売買できます。
ただし、最初から利益ギリギリまで価格を下げてしまうと、値引き交渉された場合にそれ以上下げることが困難となってしまうため、売出価格を下げすぎないよう気を付けましょう。
地下室を埋めて普通の住まいにする方法
地下室があっても、使わなければ普通の住まいと同じように暮らせるかというとそうではなく、換気システムを常時稼働させるなどの適切な管理ができないと、建物の劣化を早めてしまいます。
地下室がどうしても売却の不利になってしまうという場合は、地下室を埋める工事をおこない、一般的な住まいにリフォームして売却する方法も選択可能です。
買主が購入してから自分で地下室を埋める工事をおこなっても構いませんが、それだと買主は物件を購入する価格に追加して、地下室を埋める工事費用も負担するので購買意欲の低下に繋がります。
売却へと進む前に売主が地下室を埋める工事をおこなっておけば、買主の負担が少なくなるうえに、地下室という難点が取り除けるので、売却しやすくなるでしょう。
地下室を埋める工事は、地下室の規模によって金額が変動しますが、数百万円程度の費用がかかるのが一般的です。
まとめ
地下にもう1部屋あるという魅力は、必要な方にとっては嬉しいメリットですが、必要としない方にとってはデメリットになる可能性が高いです。
地下室という特徴を活かして売却するのか、どのような戦略を立てたらスムーズに売却できるかを考えてみましょう。
ネクストホープ不動産販売 メディア 担当ライター
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