家がごみ屋敷になってしまってどうすることもできない、または、高齢の親からごみ屋敷を相続したが、どう処分すればいいかわからない、とお困りの方は多いです。
一度ごみ屋敷のようになってしまうと、通常の家を売却するのとは違う手間がかかります。
しかし面倒だからといってそのままにしておくと、さまざまなリスクが付きまといます。
そこでここでは、ごみ屋敷の家を放置した場合のリスクと、ごみ屋敷処理に関連した費用と売却方法をご紹介します。
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弊社へのお問い合わせはこちらごみ屋敷の家を売却せずに放置するリスクとは?
まず、ごみ屋敷をそのまま放置しておくことのリスクについてご説明します。
ごみ屋敷の家を放置するリスク①:家の傷みがひどくなる
ごみが家の中やベランダなどにあふれていると、ごみの重さや水分で壁や床が傷んでしまいます。
また、ごみから出るにおいは時間が経てば経つほど家中に染み付き、特殊な清掃をしなければ取り除けなくなってしまいます。
ときにはごみから出る水分で下の階にまで水漏れしてしまうことがあります。
そうすると下の階に対する保障も必要となり、さらに費用もかさんでしまうでしょう。
すぐに売却すればプラスになるような物件でも、放置することで価値が下がり続けてしまいます。
ごみ屋敷の家を放置するリスク②:悪臭・火災・ご近所トラブルの可能性がある
また、ごみ屋敷は家の外にまでごみがあふれていることが多く、放火のターゲットにされてしまうこともあります。
放火されなくても、積み上げられたごみに、コンセントからの発火やタバコの火が燃え移り、火災が起こってしまうケースもあります。
このようなことが起これば近隣にも被害がおよびますので、悪臭や景観の問題に加えて火災リスクからも近隣住民とのトラブルの元になります。
ごみ屋敷の家を放置するリスク③:行政から処分を受ける
ごみ屋敷をそのままにしておくと、行政が「ごみ屋敷条例」に基づく行政代執行をおこなう恐れがあります。
こうなると専門業者を使って強制的にごみを撤去もしくは家の解体までされるのですが、その費用は持ち主に請求され、支払いに応じなかった場合は財産差し押さえなどで厳しく対応されます。
さらに自治体によって住所・氏名の公表や、過料請求などさまざまなペナルティが課されることもあります。
また、「特定空き家」に指定されてしまうと、税の優遇措置から外れてしまい、固定資産税が最大6倍にも膨れ上がってしまうことになります。
ごみ屋敷の家の売却にかかる費用はいくら?
ごみ屋敷を売却するためには、どんな費用がいくらかかるのか、ひとつずつ解説いたします。
ごみ屋敷の売却にかかる費用①:ごみの処理・清掃費用
まずは家にあふれているごみを処分しなければいけません。
ごみ屋敷をまるごと片付けてくれる専門業者に依頼することができます。
ごみの量によって費用が異なるのであくまで目安ですが、一戸建ていっぱいにごみがあるなら100万円程度かかります。
ファミリータイプのマンションであれば30~50万円ほど、一人暮らし用のコンパクトなお部屋であれば5~20万円ほどです。
かなりの金額がかかってしまいますが、もちろんご自分でごみ処理と掃除をすればもっと安くできます。
ただし、ごみを分別して品種ごとに法律に決められた処分をし、トラック複数台分にもなるごみを運び出すのは想像以上に大変な作業ですし、一度に大量のごみを運び出すことで近隣とのトラブルにもなりやすいです。
個人で清掃をするなら莫大な時間と、すさまじい精神力、体力が必要となることは覚悟しておきましょう。
ごみ屋敷の売却にかかる費用②:ごみ処理後のリフォーム費用
ごみ屋敷を売却するためには、ごみを撤去しただけではまだ足りません。
大量のごみが長期間置かれていた家では、壁紙や床にシミや汚れ、においがこびりついています。
リフォームや、場合によっては特殊なにおい消しまでおこなう必要があります。
キッチンやお風呂場などの水回りは、設備を入れ替えないといけない状況になっていることも多く、キッチン本体の交換もお風呂場の設備交換も、それぞれに80~150万円ほどかかります。
洗面台の交換は20~40万円ほど、給湯器の交換は20~30万円ほどです。
マンションでは壁紙の貼り替えは50万円、フローリングで100万円程度の予算が必要ですが、面積の大きい一戸建てでリフォームするならさらに多額の費用が発生します。
ごみ屋敷の売却にかかる費用③:解体工事費用
ごみ屋敷が一戸建てで、リフォームするよりも取り壊したほうが良いと判断した場合、解体費用がかかります。
解体費用は家の構造や立地、付帯工事や坪数によって大きく異なるので一概には言えませんが、一般的には100~300万円ほどの費用がかかると言われています。
木造の建物のほうがコンクリート造の建物よりも壊しやすいので、費用は安くなります。
解体後の廃材処理や整地にも費用がかかり、これも木くずよりコンクリート片のほうが高くつきます。
また、ブロック塀や樹木が庭にあるならそれらは付帯工事の扱いとなり、追加の費用が発生します。
もし予想外に工事に時間がかかってしまった場合は人件費もそれだけかかりますので、資金に余裕を持って計画するようにしましょう。
ごみ屋敷になった家を売却する方法とは?
ごみ屋敷を売る方法をここでは3つご紹介します。
ごみ屋敷の売却方法①:そのまま売却する
まず、ごみ屋敷を現状のまま誰かに買ってもらうという方法です。
このメリットは何といっても手間も心理的な負担もかからないことです。
ただし、ごみ屋敷をそのまま買い取ってくれる人や企業は少ないのが実情です。
ごみ屋敷はそのままでは利用することができないので、ごみの処理とリフォームもしくは解体をおこなう必要があり、それほどの負担をしてまで購入したい、と思わせる特別な魅力がなければ難しいでしょう。
ごみ屋敷の売却方法②:リフォームまたは解体してから売却する
先ほどのご説明通り、自分でごみ屋敷のごみを撤去し、リフォームをする、もしくは解体して売りに出すのがもうひとつの方法です。
こうしてご自分でごみ屋敷をきれいにしてから売却することに成功すれば、高値で売ることができます。
注意点としては、リフォームする場合は必要最低限に留めておくことです。
リフォーム費用は高額ですが、そのすべてを回収できるほどリフォームによって物件の価値が上がることはまれなので、購入希望者が不快にならない程度のリフォームにとどめておくのがコツです。
「必要最低限のリフォーム」はごみ屋敷の状況や、売り出しの希望によっても変わってくるので、ご不安があれば早くから不動産会社に相談しながら進めることをおすすめします。
ごみ屋敷の売却方法③:不動産会社に買取を依頼する
上の2つの方法は仲介業者を通じて(元)ごみ屋敷を売却することでしたが、不動産会社に直接買取を依頼する方法もあります。
ごみ屋敷そのままでなくても、かつてごみ屋敷だった家は近隣住民との確執が残っていることも多く、敬遠されやすい一面もあり、新しい買い手を探すのは容易ではないでしょう。
そのため、ごみ屋敷に対するノウハウを持ち、経験豊富な不動産会社に直接買取ってもらうと非常にスムーズです。
ごみ処理やリフォーム・解体をする費用をかんたんに出せない、という場合でも、不動産会社によってはそのまま買取ることも可能です。
また、不動産会社を仲介して家を売却する一般的な方法の場合は仲介手数料がかかりますが、買取の場合はそれがかからないのもメリットです。
注意点としては、ごみ屋敷の買取経験がある不動産会社を選ぶことです。
ごみ屋敷の対処には一般的な物件とは違う特殊なコツが必要となりますので、経験のない不動産会社だと相談や買取を拒否されてしまうこともあります。
信頼できる業者を見つけて話し合いましょう。
まとめ
一筋縄ではいかないごみ屋敷ですが、そのままにしておくリスクは大きく、ますます状況は悪化してしまいます。
ごみ屋敷をきれいにするには大きな金額がかかってしまいますが、費用を抑えながら家を売却する方法もあります。
土地も心もスッキリさせるため、できるだけ早めの行動をおすすめします。
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