不動産を売り払うときは、所有している物件がどのくらいの資産価値があるのか理解したうえで、売却価格を算出する必要があるでしょう。
近年、不動産一括査定する方が増えていますが、どのようなメリット・デメリットがあるのかわからないとのお客様の声も多いです。
今回は不動産の売却を考えている方に向けて、不動産一括査定の仕組みをお伝えします。
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不動産の一括査定とは、複数の不動産会社に所有している物件に対してまとめて査定を依頼するサービスです。
現在はパソコンやスマートフォンから依頼が可能で、物件情報を入力すると、自動で不動産会社とマッチングをする流れです。
査定方法には2種類あり、それぞれの仕組みについて理解する必要があります。
机上査定
机上査定は、過去に取引した履歴や公示価格などのデータを照らし合わせながら査定額を算出する方法となります。
結果は電話やメールで送られます。
それぞれの会社によってチェック項目が異なるので、査定額にバラつきが生じやすいですが、早く結果を知りたい方にはおすすめです。
机上査定の特徴として、匿名で査定の依頼ができる点があるでしょう。
匿名で依頼するかどうかで所要時間は異なりますが、匿名では1時間から翌日まで、匿名でない場合では翌日から翌々日には査定価格がわかります。
物件を売るかどうか悩んでいる状態で、参考情報として査定価格が知りたい方は机上査定が適しています。
訪問査定
不動産会社の担当者が売却予定の建物がある現地へ向かい、物件の内部の状態と周辺環境を詳しく確認して査定価格を出すのが訪問査定となります。
築年数が同じ物件であっても、所有者の管理状況や建物の工法、土地の状況などで査定価格が変動します。
訪問査定では日程を調節する必要があり、査定額が出るのに時間がかかるため、すぐに売却価格を知るのは難しいです。
しかし、実際の市場価格や売却する期間、希望額を考慮して査定額が算出されるので、机上査定よりも信頼性のある数字が出るでしょう。
もし売却が決まっているのでしたら、はじめから訪問査定で依頼して、査定額を算出してもらうのがスムーズとなります。
査定から効率良く売却活動する手順とは
複数社に訪問査定を依頼した場合、日程調整が必要となり売却するのに時間がかかるでしょう。
効率良く売却活動を進めるために、机上査定を先に依頼するのがおすすめです。
机上査定では大まかな査定額がわかりますから、お客様が望む売却価格に近い会社へ連絡をとり、訪問査定のスケジュールを組みましょう。
訪問査定により精度の高い査定額を算出してもらい、どのくらいの資産価値があるのかを確認します。
訪問査定をお願いする会社数の目安として、2,3社まで絞ると良いでしょう。
不動産一括査定のメリットとは
現在一括査定のサイトは数十社あり、年々サイト数が増えています。
一括査定のサービスは売却を検討される方にとって、さまざまなメリットがあるため、利用者数が多いと考えます。
無料かつ簡単に利用可能
簡単に複数の会社へ査定を依頼できる点がメリットです。
一般的に査定の依頼は1社ずつ申し込む必要があり、たとえば5社へ査定を依頼したいときは5回手続きしなければならないでしょう。
申し込みへの手間を省くために生まれたのが一括査定サービスであり、物件情報や個人情報を1度入力するだけで簡単に依頼できます。
さらに、営業力の強い大手から、地域に根ざした営業をしている地元の会社まで、さまざまな不動産会社とマッチングできるのも利点と言えます。
また、一括査定サービスは無料のサービスです。
不動産会社はサイトを運営している方へ顧客紹介料や広告費を支払っているため、お客様は無料で利用可能です。
不動産会社との比較ができる
お客様にあった会社や営業担当者と出会いやすく、価格も比較しやすいのが特徴です。
ホームページの情報からそれぞれの会社を比較しても、過去の実績値を掲載しているので、お客様が所有する物件の現時点の売却価格はわからないでしょう。
一方で、一括で査定した場合、査定額や売却へのプランの詳細部分までの比較ができます。
また、サイトの運営者は不動産会社と提携する際に、信頼に値する業者であるかをあらかじめ確認しています。
査定価格を偽る悪徳業者に当たる可能性も低い傾向です。
不動産会社から好条件を提示される可能性がある
サイトを介して一括での査定を依頼したことは、各会社に伝わります。
不動産会社にとっては、売却希望者が他社と比較している段階であり、自社へ売却を依頼してほしいと考えるでしょう。
他社との競争に勝つために、好条件で相場より高い額や売却のプランを提示される可能性が高い傾向にあります。
なるべく良い条件で所有している物件を売りたいと考えている方は、一括で査定してもらうのをおすすめします。
早めに連絡がもらえるので、スムーズに売却活動が進められるうえ、お客様も安心して相談可能です。
不動産一括査定のデメリットとは
無料で簡単に利用できるのが一括査定の特徴ですが、利用時にはリスクも伴います。
大切な不動産ですから、どのようなリスクがあるのかを理解し、一括での査定を希望するかどうか検討するのを推奨します。
営業電話やメールの件数増加
一括で査定を依頼する方法は、売却希望者が所有している物件の情報にくわえて、所有者の名前や連絡先を複数の会社へ提供することになります。
査定の結果を送るために連絡先は必ず記入が必要ですが、複数の会社から売却に関する営業電話やメールをかけてくる可能性があります。
営業電話やメールでの配信は、あくまで査定を依頼した会社からのみですが、依頼した会社の数が多ければ多いほど対応に苦労するでしょう。
とくに営業電話の場合は契約を結びつけるために熱心に電話をかけることもあり、なかなか電話を切るのが難しいので、煩わしいと感じるお客様も多いです。
登録先のすべての会社との比較や査定ができない場合がある
サイトに登録されているすべての会社へ一括査定してもらえるわけではありません。
もし査定をお願いしたい会社が提携していなければ個別に依頼する必要があります。
特定の地域に特化している小規模の会社はサービスに登録していない場合が多いため、大手の会社から地方の会社まで幅広く比べたい方はデメリットでしょう。
とくに地域への密着に特化したサービスの場合は未登録の会社が多い傾向です。
また、所有する物件の場所によって、サービスの対象外となる可能性があります。
人口減少で地価が下がっている地域は積極的に売却していない事例があるので、注意しなければなりません。
査定価格と売却価格を混同する可能性
物件を売却するときは、査定価格で売却できない場合があるので注意が必要です。
査定額を参考にしながら、売主が売却価格を決めるのが通常の流れです。
査定額はあくまで目安となりますので、査定額で売れる保証はほとんどありません。
なかには契約を結びつけるために、高い査定額を伝える会社もあります。
高い査定額で売却価格を決めた結果、買い手が見つからず値下げした事例もあるでしょう。
査定価格に惑わされないように、査定依頼の前に、お客様の所有している物件の相場を把握するのが大切です。
まとめ
一括査定とは所有している物件に対して複数の不動産会社が査定を依頼する方法です。
無料かつ簡単に依頼ができ、複数の会社と比較できるのがメリットですが、すべての会社と比較できないうえ、営業電話やメールが頻繁にかかるのがデメリットです。
ネクストホープ不動産販売 メディア 担当ライター
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